鼓室形成術について
- 慢性中耳炎と真珠腫性中耳炎に対して一般的な治療法です
- 病変を摘出した後に、鼓膜を修復して、耳小骨に異常がある場合には音を伝える耳小骨連鎖も再建する手術です
- 原則として内視鏡を用いた耳の穴の中から手術を行う内視鏡下耳科手術(TEES)を行っています。病状によっては、耳の後ろに数センチの切開を加えて顕微鏡で行います。
- 当院では患者様の病状と体への負担のバランスを考え、安全で確実、かつ最良な手術法を選択しています
- 鼓室形成術は非常に繊細な手術ですが、数千例という非常に経験の豊富な医師(慈恵医大 山本裕教授)が執刀いたしますので、どちらの方法でも最善の治療を提供することができると自負しております
慢性中耳炎
- 子供のころの中耳炎や外傷により鼓膜に穴が生じて塞がらなくなり、難聴や耳だれを繰り返す病気です
- 耳だれに対しては抗菌薬の投与などを行いますが、聴力の回復を含めて根治するには手術が必要です
- 中耳の清掃、鼓膜の修復、必要に応じた音を伝える耳小骨の再建をする手術(鼓室形成術)を行います
- 当院では従来の顕微鏡下での鼓室形成術に加えて、すべての操作を耳内から行う内視鏡下耳科手術(TEES)も積極的に行なっております
慢性中耳炎に対する鼓室形成術
手術前

手術後

真珠腫性中耳炎
- 鼓膜の一部が中耳内に陥入し、骨を破壊しながら深部にひろがる中耳炎です
- 難聴、耳だれのほか、進行するとめまいや顔面神経麻痺、髄膜炎なども引き起こします
- 真珠腫を取り除くとともに壊れた鼓膜、中耳の構造を修復し再発を防止する手術(鼓室形成術)が第一選択となります
真珠腫性中耳炎に対する鼓室形成術
手術前

手術後

内視鏡下耳科手術(TEES)
- 皮膚を切開せずに耳の穴(外耳道)から手術を行います
- 体への負担が少ない低侵襲手術です
